理性について

何故、人間は理性を持ったかということについて、普段から色々と考えている。

俺としては理性なんか無くしちまって、動物と似たような暮らしをしていた方が、よっぽど幸せだと思うわけである。

獣の本分というのは狂気である。狂気とは狂喜でもある。狂うことの喜びはあるが、普段は出てこないから、俺は正常なのである。

しかし、抑圧された狂気は正気を犯しその領分を存分に発揮する習性がある。これは、理性では何とも出来ないばかりか、例えるなら、理性が行き過ぎた薬の様に作用して、狂気を悪い症状へと駆り立てるのである。

そこで、俺は狂気くんと上手く付き合っていくために、彼にとっても、自分にとっても、良い居場所を作ってあげたのである。

それが何処かは誰にも言えないが、彼は存分に満足しているので、俺は彼と仲良く、お互いにとって、より良い関係を築けているというわけだ。

万人よ狂人であれ。そしてそれが善き狂気であるように。